グッバイ熱中症!

 水分補給に気をつけて!

ジメッとした湿度と高い気温。本格的に【熱中症対策】が必要な季節がやってきました。

「熱中症対策はこまめに水分補給すること」そんなのもう知ってますよね。けれど、水分のとり方を勘違いしている人がとても多いこと、知ってましたか?

とりわけ危険なのは「経口補水液」。「脱水症の予防になる」というイメージが強いらしく、スポーツ現場での愛用者もとっても多いです。でも、ちょっと待って!「経口補水液」をがぶ飲みすると返って体調不良になるんですよ。また、水だけをがぶ飲みするのもよくありません。

リスクを少しでも下げるために、熱中症のこと、ケアのこと、熱中症になりやすい人が気をつけることについて、参考例をお伝えします。

熱中症ってなに?

暑いところで起こる体調不良のことです。

どんな症状があるの?

主に4つのタイプがあります。

  1. 熱失神(めまい、失神など)…..暑さで皮膚の血管が広がって血圧が下がり、脳へ送られる血液が足りないときに起こります
  2. 熱疲労(全身の疲れ、頭痛、嘔吐など)…..たくさん汗をかき、身体全体の水分が足りないときに起こります
  3. 熱けいれん(手足がつる、筋肉のけいれんなど)…..たくさん汗をかいて水だけを飲み、血液中の塩分などが足りないときに起こります
  4. 熱射病(体温が高い、ふらつき、意識がないなど)…..「命を守る身体の仕組み」がうまく働かなくなったときに起こります

熱中症になったらどうすればいいの?

  • 「あれ?ちょっと体調がおかしいかな?」と思ったら、まずは運動をやめてください。初期の熱中症かもしれません。涼しい場所で横になり、衣服をゆるめて熱を逃がすことが大切です。
  • もしも、倒れて意識がない人を発見したら、すぐに救急車を呼びましょう。
  • 自力で動けない人がいたら、静かに涼しい場所に運び、寝かせて衣服をゆるめ、水をかける・濡れタオルを置く・仰ぐなどして、首筋・脇の下・ももの付け根など太い血管を冷やしましょう。
  • 意識があって自力で動けるようなら、安静にするとともに水分を少しずつとらせましょう。

 熱中症になったら何を飲めばいいの?

「水」よりも「塩分や糖分の入った水分」がおすすめです。

飲むときは、がぶがぶ飲まずに、ゆっくりと。

身体はそんなに急に水分を吸収することができないからです。

とりわけ流行りの「経口補水液」を飲むときは、注意が必要です。正しく使わないと逆に体調不良が悪化することもあります。

経口補水液はがぶ飲み禁止!

そもそも経口補水液は、点滴治療の困難な場所での脱水症状の治療に使われるものです。世界保健機関(WHO)やユニセフによって「脱水症状の初期の補水療法」として世界中に広められました。

経口補水液は「点滴の代わり」ということを意識してください。がぶ飲みするものではありません。スプーンで一口ずつ飲むイメージで。

市販されている経口補水液の一つに㈱大塚製薬の「OS-1」があります。この商品は「病者用食品」です。「医師、薬剤師、看護師、管理栄養士の指導に従ってお飲みください」との注意書きがあります。

ほらねっ! 赤線のところ見てっ!

間違っても、「水分補給のために運動前にゴクゴク飲んでおく」などの誤った飲み方をしないように。

※経口補水液(ORS)….Oral Rehydration Solution

熱中症になりやすい人ってどんな人?

ちょっとご自分や周りの方を思い出してください。

熱中症になりやすい人となりにくい人っていませんか?

実は、熱中症になりやすい人 = 夏バテ(疲れやすい、食欲が無い)しやすい人 ?なのです。

熱中症は、夏バテの症状が重くなった状態です。そして、夏バテしやすい人の多くは、「夏に弱い体質」もしくは「ちゃんと食べていない」傾向があります。

熱中症を予防するのに大切なことは水分補給だけではありません。実は「身体に必要な栄養がちゃんと摂れるように毎日バランスよく食べること」がベースとなり、その上での暑さ対策が効果的なのです。

なぜなら、私たちの身体は、バランスよく食べることで「命を守る身体の仕組み」がちゃんと働くようにできているからです。

熱中症は暑いときに起こる体調不良。その多くは、体内の水分と栄養素のバランス不良によって起こります。もし、いつも身体に十分な水分と栄養素が補われていれば、「命を守る身体の仕組み」はしっかり働いてくれます。でも、長いこと偏りが続けば、環境の変化に耐えられなくなるのは当然のことです。

*毎日ちゃんと食べよう!*

グッバイ夏バテ&熱中症!

「夏が嫌い、夏バテしやすい、熱中症になりやすい」という方、まずは出来ることから少しずつ食べ方を変えてみてはいかがでしょう。

  • おやつと食事をしっかり分ける(甘いもの冷たいものはおやつだよ)
  • アイスやジュースは食事の後で(甘いもの冷たいものは別腹で食べてね)
  • きゅうり・トマト・ナス・ゴーヤ・モロヘイヤ・オクラなど夏の野菜を食べる(体調を整えてくれるよ)
  • 牛乳はコップ1~2杯(牛乳でお腹いっぱいになると他のものが食べられないよ)
  • スープで野菜を摂る(ポタージュ、野菜ポトフは冷たくしても美味しいよ)
  • あさり・しじみ・フルーツ・甘くて酸っぱいものを食べる(血が少ない、栄養素を吸収しにくい体質におすすめの食材です)

夏バテしやすい人にとっては、真夏はシーズンin。シーズンoffの涼しい時からの積み重ねがシーズンinの体調を支えます。今からでも遅くはありません。ちょっとずつチャレンジしてみてくださいね。

※ 参考文献:ウィキペディア/㈱大塚製薬HP

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